アンデルセンがマクスウェルにお電話中。
アンデルセンが「彼らの手は長い」といっています。
一般的には「手が長い」というと、手癖が悪いという意味で使われるのですが、この場面ではどうやら文脈から判断して「手が及んでいる範囲が広い」とか「広く息がかかっている」と言う意味で使われているようです。
そして南米入りしてからアンデルセンが4度吸血鬼信奉者の襲撃を受けていると報告しています。
これはようするに時間稼ぎ。
あくまで戦場はイギリスであり、バチカンは少佐の始めようとしている戦争からは蚊帳のそと。「邪魔者は入ってくるな!」ということ。
しかしこの状況を逆手に取って、漁父の利よろしく、ミレニアムとヘルシングの戦いを利用すべく、教皇の名で動員令が発令され、騎士団やら聖遺物管理局第三課「マタイ」が動き出したことが、マクスウェルの口から語られます。
ところで騎士団ですが、ウィキによると聖ヨハネ騎士団=マルタ騎士団=ホスピタル騎士団のようで、この騎士団は現在も実在し、ローマに事務局があるようです。
それから聖ゲオルギオ騎士団については、よく分かりませんが、聖ゲオルギオという殉教者がいる模様。
スイス傭兵団は、ヴァテイカナンガーズというルビからみて、バチカンお抱えのスイス傭兵団ということでしょう。なおマタイは言わずもがな、十二使徒のひとりです。
とにかくヴァチカンが本腰入れて動き出したということ。相手はアラーではなくて「戦争の女神マーズ」だといって、マクスウェルもアンデルセンも大はりきりです。
でも…ここで疑問。
マーズって戦争の神ですが、男ですよね?
戦争の女神ならベローナとすべきところ…
(というわけで、以下は私個人の想像です。根拠は特にないのでご注意を…)
マーズという名を持ち、しかも女性…この相反する二つの条件を満たすものと言えば、『美少女戦士セーラームーン』に登場するあの「セーラーマーズ」くらいしかいないのではないかとっ!!!
男性の戦争の神、マーズを女性と取り違えた単純ミスの可能性も否定はしませんが、あえてここでは「美少女戦士説」をプッシュしたいと思います。
ラスト、アンデルセンは「あばずれ」とか言っちゃってますけど…
これはもう神罰の地上代行者による火星の折檻の代行者に対する宣戦布告ですね(苦笑)
(20110210追記)
聖ゲオルギオ槍騎士団についての補足。
文献では「アルファマの聖ゲオルギウス騎士団」として紹介されているのですが、1200年頃に創設された実在したスペイン人騎士団。
でもあまり繁栄したわけでも、活躍したわけでもない模様。のちにモンテサの聖母騎士団に合流してしまったようで、ちょっとマイナーな騎士団みたいです。